紅茶の味噌煮込み

オックスフォード留学記

一時帰国の罠

今週は大学の授業が始まって4週目だったが、木曜の統計の授業を以て今週も終わった。オックスフォードの学事暦は、8週間×3学期になっており、各学期にはMichaelmas、Hiraly、Trinityという何だかよく分からない名前が付いている。今学期はMichaelmasなわけだが、もうそれも半分が終わってしまった。つまり年間の授業期間のうち、既に6分の1が終わったことになる。早すぎ!

この一週間は、水曜の発表の準備、木曜提出のアサインメントとやるべきことが多かったのだが、それに加えて、一時帰国というミッションがあったために、一層忙しくなった。本来こんな時期に一時帰国するつもりはなかったのだが、学会賞を頂けることになり、学会の研究大会で行われる授賞式(といっても15分ぐらい)に出席するために、10/26から10/31までの期間、わざわざ帰国することになったのだ。

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何だか秘密結社感のある学会懇親会の写真

一時帰国といっても、たかだか1ヶ月ぶりに過ぎないので、「日本に帰れる!!」というようなワクワクドキドキ感は全くなく、長距離フライトしんどいなあ、学会って疲れるよなあ、来週の準備ちゃんと終わるかなあ、というげんなり感が先に立っており、関空に着いた時も特に何の感慨もなかった*1。むしろ、これまでのオックスフォード生活が楽しすぎて、ここで下手に中断されるのが若干厭わしかったと言ってもいい。この点、カナダでの交換留学を終えて8ヶ月ぶりに日本に帰国した時の感動とは、全然違った*2

ところが、やっぱり自分の生まれ育った環境というのは心地が良いもので、ものの一日二日で、自分のメンタリティは「あーもうイギリス戻るの面倒くさいなあ」という方向に変わってしまった。今回は会場が神戸で、奈良の実家から通える範囲だったので実家に滞在していたのだが、実家にいてもやることは発表準備とかアサインメントとか、オックスフォードにいる時と変わりはなかった。しかし生活が圧倒的に楽だし、慣れ親しんできたものが身の回りに沢山有るし、食べ物も美味しいし、家族はいるし。というわけでイギリスに戻る日には、また気持ちを切り替えないといけないかと思うとちょっとブルーになってしまう自分がいた。

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赤貝以上に美味い寿司ネタはない。

しかしこういう気分に囚われてしまうと、長期の留学をする上では、けっこう危険ではないかと思う。一時帰国を楽しみに留学生活を送るようになってしまうと、現地に根を張ることができないし、留学先での日々を「消化する」ことが目的になってしまいがちだ。それでは言語も上達しないし、友達とも仲良くなれない。研究にも本腰が入らないことになりうる。一時帰国でリフレッシュするのは良いが、留学先に戻ればしっかり再度切り替えることが必要だと感じた。

まあ、自分はけっこう単純なため、オックスフォードに戻るとすぐ、またオックスフォード気分に自然に切り替わったので、とりあえず一安心。しかし「一時帰国の罠」には、要注意ということで。

 

*1:余談だが、関空とロンドンの間には直行便が無いということに今回初めて気づき(前回までは東京から行っていたので)、驚愕した。そんなに需要がないのだろうか…

*2:成田の「おかえりなさい」のボードは癒されるよなあ。