紅茶の味噌煮込み

オックスフォード留学記

ポルトガル旅行:2017年12月

東京からこんにちは。昨日の飛行機で東京に到着し、これから10日間くらい東京に滞在した後関西の実家に帰る予定である。時差ボケで朝5時頃に目が覚め、仕方ないので朝早くから大学に来て作業していた。これまであまり時差ボケというものを意識してこなかった(ならなかったのか気づいていなかったのかは定かではない)のだが、最近イギリスから日本に帰るとなぜか時差ボケになって数日は治らない。年を取ったのだろうか…老け込むには早い、ということを言うにはあまりにも早い。

まあそんなわけで、慣れ親しんだ母国に戻ってぬくぬくと(といってもイギリスよりも日本の部屋は断然寒い)生活しているわけだが、帰国の直前にはポルトガルを旅行していた。留学を開始して初めての海外旅行である。今後はヨーロッパの色んな国に行くことになるのだろうなあ。楽しみ楽しみ。

ポルトガル旅行は大学の友達とその知り合いと行ったのだが、振り返って(脳と胃と肝臓の)満場一致で「楽しかったなあ」と思える良い旅行であった。何が楽しかったのだろう。

まず1つには、ポルトガルという国、といってもリスボンポルトしか見ていないが、この国の雰囲気が自分にとってなかなかに心地良いものであったことがあるだろう。特にリスボンは天気が良く、町並みが綺麗で食べ物も美味しかった。リスボン空港に到着し街までタクシーで向かっていると、開いた窓から入ってくる風と陽光が、イギリスの寒さと曇り空によって知らず知らずのうちに固まってしまった心と身体をほぐしてくれるようであった。

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城から見たリスボンの街

特に高台から見下ろした街の風景はとっても綺麗で、いくらでも眺め続けられそうだ(が、空腹だったので5分で撤退した。)どこに行っても出てくるバカリャウ(タラ)はイギリスで散々タラ攻撃に遭っている自分にはうんざりする代物であった(まあ美味しいのは美味しいのだけれどそういうことではないのだ)が、エビや貝などの他のシーフードは、イギリスではなかなか気軽に味わうこともなかっただけに大変なごちそうであった。

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フランセジーニャというトーストに肉を挟んでチーズを載せたやつ。通称「豆腐」

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皆無言でがしがしと食った。

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デザートはパステル・デ・ナタ(エッグタルト)


街の人々も結構親切で、英語も達者だったのでコミュニケーションにも問題がなかった。興味深かったのが、ポルトガル人の多くはスペイン語を話せる(逆は真ではない)のだが、スペイン語で話しかけられるのをあまり喜ばない人が多いらしい、ということだった。両国の微妙な「力関係」、そしてアンビバレントな相互認識などが垣間見えた気がして面白い。もちろん英語だって他国の言葉なわけだが、もはや国際言語としての英語は「イギリス/アメリカetc. の言葉」という以上のものであって、ある意味ニュートラルな存在になっているのだろう。

もう1つは、旅のペースがちょうどよかったということかもしれない。自分は細かくスケジュールを区切って朝から晩までできるだけ沢山の観光地を回る、というような慌ただしい詰め込み旅行が嫌いで、極端な話何もしなくていいからゆっくり過ごしたいというタイプなのだが、同行者が同じようなタイプの人達でストレスがなかった。いくら仲の良い友達でも、旅行のスタイルが違うと旅の道連れとしては好ましくはない。かといって一人旅は長いと寂しい。なかなかベストな仲間というのは難しいのである。今回はうまくペースが合って幸運であった。

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リスボンの街角

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ポルトの夜景

などと振り返りながらポルト空港で帰りの便を待っていたら、飛行機が暴風雨によって欠航になってしまった。リスボンとは対照的にポルトは滞在中ずっと雨で、特に最終日は昼からものすごい風と雨になっていたので危惧していたが、まさか欠航になるほどとは思わなかった。ポルトは映画『魔女の宅急便』のモデルになった場所らしいが、こんな天候ではキキも宅急便を配達するのは無理だろう。しかしそういえば「宅急便」というのはヤマト運輸の商標である。本来は「魔女の宅配便」とすべきところを、「宅急便」という言葉を使って問題ないのだろうか、いや待てよあの映画には黒猫が出てくるが、あれは実はヤマト運輸の陰謀なのか!などと考えているうちに、TAPポルトガル航空が素早くホテルと翌日の航空券を準備してくれた。その日はオックスフォードでも大雪が降っていたらしく、広範囲で天気が荒れた日だったようだ。まあこうしたトラブルは時々はあることで、それに動じなくなっている自分にちょっと嬉しくなったりもする。ただそういえばリスボン空港でのパスポートコントロールは恐ろしく非効率で、2時間ほども列に並ばされたことを思い出した。これは自分史上最悪の入国審査であった。

そういえば以前高田馬場早稲田松竹で、「リスボンに誘われて」という映画を観た。あまり内容は覚えていないが、リスボンに実際行ってみた後に観返したら面白いだろう。今度観てみよう。

行き帰りに久しぶりに椎名誠のエッセイを読んでいたので若干影響された文体になってしまった。ではまあそういうことで。