紅茶の味噌煮込み

東京駆け出し教員日記

カタールの観光名所

カタールでは、他のイスラーム諸国と同様、土日ではなく金曜日と土曜日が休みであるという話は以前の記事でもしたが、週末には大学から人が消え、キャンパス内を結ぶシャトルバスも走っていないので、通常通りオフィスで仕事をする、というのが難しい状況に置かれる。今回の「フィールドワーク」には、現地の生活を体験するという大義名分もあるので、せっかくだから毎週末観光をしようと決めた。ただ残念なことに、カタールには正直言ってあまり大した観光資源がなく、主だった観光名所は3週間目くらいで早くも制覇してしまった。なので今回は数少ないカタールの観光スポットをご紹介したいと思う。

スーク・ワキーフ

最初に紹介したいのは、市内中心部にある市場、スーク・ワキーフ(Souq Waqif)。近代都市ドーハにおいて、古いアラビアの香りを残した(風に演出された?)市場である。食品や衣料品、土産物屋に加え、レストランやカフェも集合していて、ペットショップが立ち並ぶ区画や、デーツ専門店などもある。ドーハで観光といえば真っ先にここが浮かんでくるだろう。

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イスラーム美術館

お次はイスラーム美術館(Museum of Islamic Art)。スーク・ワキーフから歩いて行ける距離にあり、海にせり出た形になっている。周辺は緑地になっていて、市民の憩いの場として機能しているようだ。その名の通り、イスラーム美術を展示する美術館で、イランやトルコ、エジプトなどから収蔵品を集めている。後で紹介する国立図書館と並んで、建築がとても綺麗なのだが、惜しむらくは見た限り、カタールの品は1つもなかったことだ。まあ、湾岸地域はイスラーム世界にとって、ほとんど文明の周縁地域であったので、仕方ないといえば仕方ないのだが…

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砂漠ツアー

市内中心部から離れて観光する時間があるのなら、砂漠ツアーはとてもおすすめだ。私が体験した観光の中では、一番楽しかった。旅行会社を通じて現地ツアーを申し込むと、ホテルまで4WDの車で迎えに来てくれて、ドーハから南下し、サウジとの国境付近まで向かう。砂漠に入る前にタイヤの空気を抜きがてら休憩し、その間にラクダ乗り体験がセットになっていることが多い。目玉は砂漠を縦横無尽に走り回るdune bashingで、これが超爽快。砂漠をバックに写真撮影するのもいいだろう。

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カタール国立図書館

私がいるEducation Cityの中にあるカタール国立図書館(Qatar National Library)も、観光スポットというか、写真スポット(?)になっている。というのも、この建物の建築は圧倒されるほど美しいからだ。オックスフォードにある図書館は、歴史を感じさせる美しさを有するものが多いが、こちらは現代的な建築としての美しさである。建築は詳しくないのだが、OMAという事務所が設計したらしい。ちなみに、Education City全体のマスタープランは、日本人建築家の磯崎新が担当したとのことだ。会員証がないと本は借りられないが、中には誰でも入れるし、カフェなども利用できる。市内中心部からは車で20分ほどかかるが、足を伸ばしてみてもよいかもしれない。

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ここで挙げた観光名所を全部回るには、2泊3日もあれば十分だろうと思われる。もしカタールに行ってみようという酔狂な人がいれば、 参考にして頂ければ幸いである。